大谷選手は10時間寝るそうだが、夢を操作できた天才たち*1は発明・芸術・思想・音楽家として名を残してきた。人は夢の創造者でありながら自分では筋書きの中で何も出来ない。脳のエグゼクティブ(日常を操る)とイマジネーション(創造性)のネットワークは、夢を見る時に前者は停止し後者は活性する。入眠すると身体が麻痺(GABA*2を放出し脊髄の運動ニューロンを抑制)し、理性や理論が一時的に停止し意識が内側に向かう。進化上でも野生時代から目を閉じ筋肉は弛緩し無防備になる危険を冒してまで脳をUp-DATAしてきた。成長でも視空間認知機能と同じ4歳*3より静止画から動画へと発達し就学児になると物語性が出てくる。しかしレム睡眠行動障害(RBD)*4ではOFFのはずの体の動き(殴る、蹴る、叫ぶなど)が睡眠中にそのまま現れ後年パーキンソンやレビー小体型認知症などが好発するためこれらの遅延型前駆症状として注目されている。明晰夢*5という特別なタイミングなら凡人でも訓練すれば夢を操作できるらしい。“いい夢みろよ!”とはまさにこの事だ。
脚注
※1: アリストテレス、ディケンズ、サルバトール・ダリ、クルストファー・ノーラン、ネルソン・マンデラ、ノトーリアスB.I.G
※2: グリシンとγアミノ酪酸
※3: 片足で跳ねたり、ボールをキャッチできる頃
※4: 夢内容行動(DEB)ともいい5〜70代男性に多い異常行動で97%が14年以内にαシヌクレインという神経内蛋白が異常な形で折り畳まれ泥のような塊が溜まり発症する。
※5: 夢を見てると自己認識できるレム睡眠時で脳の覚醒レベルが非常に高い時の夢。
