講演の記録

歯科骨補填剤に未来はあるのか

UCLA西村 一郎先生 講演会開催のお知らせ

開催期日:2023年 9 月 22日(金)17:30 ~ 19:30 東京都千代田区 庭のホテル東京 2F“燦”

 

紀元前2000 年頃、アルメニアの先住民は頭蓋骨欠損部に動物由来の骨片を移植していたという。現在知られる範囲で最古のXenograft 骨補填手術である。旧約聖書にはイブはアダムの肋骨から生まれたというが、これはAllograft に当たるかもしれない。石器時代のペルーでは頭蓋骨欠損を金板で補填したあとがあり、ギリシャ神話には、ゼウスが象牙製の肩の骨を作らせ、タンタルスの息子ペロプスに移植したとしている。
Synthetic graft そしてZirconia Implant の走りだろうか。
古い歴史があり、考古学的には「成功」した形跡のある骨補填施術が、未だ歯科医療で問題視されている。整形外科と歯科医療の骨補填施術の過去、現在を検討しながら、歯科医療の持つ特異性とチャレンジを定義していきたい。
Autograft, Xenograft, Allograft, Synthetic CaP Apatite, Growth Factors と歯科医療現場を通り抜けていった歯科骨補填剤は、患者個人のクオリティ- オブ- ライフ向上に寄与しているのだろうか。そして歯科骨補填剤に未来はあるのか。骨免疫、歯肉線維芽細胞、口腔粘膜パリアー免疫、そして口腔バリアー破骨細胞といった「役者」たちに焦点を当てて、口腔環境、歯槽骨環境からリバース- エンジニアした歯科骨補填剤の新しいコンセプトを議論したい。

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